「住所変更登記」と「氏名変更登記」

当事務所に、「抵当権抹消登記」のお手続きを申し込まれる方の、約2人に1人の割合で、「住所変更登記」もしくは「氏名変更登記」のお手続きが、「抵当権抹消登記」と合わせて必要となっています。
どちらもそのままの意味の登記ですが、「抵当権抹消登記」をする段階(今回の申込みですね)で、登記簿上の住所や氏名が、現在と異なっていると発生する登記です。

先に分かりやすい「氏名変更登記」で説明しますと、ローンを組まれた時と現在で、苗字が変わっている場合(ご結婚や養子縁組等ですね)に、今の苗字に変更する登記が必要です。
明らかに下のお名前が同じで、同一人物だろうと誰が見ても分かったとしても、法務局は紙ベースでしか判断しませんので、少しの相違でも、「別人」とみなしてしまいます。
そのため、「別人」が勝手に抵当権抹消登記を行うことはできないので、必ず変更登記が、抵当権抹消登記とともに、必要となるのです。

「住所変更登記」は、ローンを組まれたときと、現在で、ご住所が変わっている場合に必要な登記です。ご自宅購入から現在までで、お引越しがなければ、勿論不要です。
ですが、色々なケースがあり、お引越しはなくても住所変更が必要な場合もあります。

まず一つ目は、国による行政区画の変更(市町村の合併)によるものです。同じ家に住んでいても、番地が変わってしまった場合、必要です。

例えば、(以下は実在しません)
浦和市大蔵町20番地1 ⇒ さいたま市浦和区大蔵町20番地1
この場合ですと、番地が変わっていないので、住所変更は必要ありません。

ですが、同じ場所に家があっても、浦和市大蔵町20番地1 ⇒ さいたま市浦和区大蔵五丁目20番1号
というように、【住居表示実施】が行われた場合、住所変更が必要です。

しかし登記には必ず税金がかかります。

国の都合で勝手に変えたのに、何で税金が個人負担なの?と思いますよね。なので、この場合は、役所で【住居表示変更の証明書】を発行してもらって下さい。
そうすれば、非課税となります。ですが、登記をご自分で行わず、司法書士に依頼する場合は、報酬が必要なのでご注意を。
「登記なんて自分ですればいいだけでしょ?こっちは非課税になるようにしてやるんだから」
とざっくり言えば、国側はこんなスタンスなので、当然、司法書士への報酬まで出してはくれません。

登記自体は、もちろん、資格不要で、一般の方でも出来るものです。(現に私の身内は、私に言わず、自分で登記をしていました…平日休みでないと無理ですが)
ただ司法書士は代理手続きが出来、登記の専門家ということです。(勿論弁護士も出来ます。その他士業が、代理手続きするのは違法なのでご注意を…)

二つ目は、一つ前の住所での抵当権(担保)設定をしている場合です。

抵当権抹消をしたい対象物件(ご自宅)にずっとお住まいでも、実際にローンを組まれたのは、一つ前のご自宅住所である場合も多々あります。この場合、住所変更が必要です。
このケースだと、ずっと同じ場所に住んでいる認識なので、要変更と気付きにくいです。
住所変更の有無について、ご自分でどのように判断するかといいますと、
ローンご完済後、銀行から送られてくる書類の中にある【※抵当権設定契約証書】に、契約当時、ご自分の直筆で書かれた、住所・氏名が必ず書いてあります。
ここが、現在の住民票の住所と一致しているか、いないかです。
(登記後、この部分の書き換えはありませんが、変更登記をされた覚えがあれば大丈夫です)

過去にお引越しがあり、さらにお引越し予定の方、海外にお住まいの方、単身赴任の方など、よく分からない場合は、直接お尋ねください。

※別名【金銭消費貸借抵当権設定契約証書】、【担保差入書】